当社ソーシャルコントリビューション顧問で、任意団体「ACHAプロジェクト(※)」代表を務める山本が発起人となり、推進を行う「施設・里親家庭で暮らす子ども・暮らしていた若者への心のケアの拡充を求めるプロジェクト」。
約1年間、本プロジェクトの活動を行ってまいりましたが、2021年7月19日、
《虐待から逃れた子どもの心のケアの義務化・拡充》を求める、
【47,403人分の署名】 および、【提言書】 を厚生労働大臣に提出いたしました。
今回の署名活動や厚生労働省との意見交換を重ねた結果、
厚労省の令和3年度の概算要求に、《社会的養護経験者のメンタルケア制度の創設》が初めて加えられることが決定しました!
※厚生労働省 令和3年度 概算要求の主要項目 (該当箇所 P81)
URL:https://www.mhlw.go.jp/wp/yosan/yosan/21syokan/dl/01-02.pdf
発起人の山本は、生後4ヶ月から19歳までを乳児院・児童養護施設・自立援助ホームで育ち、その背景から現在は、児童養護施設出身へのアフターケアの充実を目指し日々活動を行っています。
本プロジェクトの実施背景として、山本はこのように述べています。
「児童虐待は子どもの心を壊します。虐待環境から逃れた子ども・若者への心のケアが重要ですが、その重要性が広く認知されておらず、必要な環境が整備されていないという実情があります。」
(署名を渡す 発起人の山本 昌子、受理する 田村 憲久 厚生労働大臣)
本プロジェクトにて行った【署名】【アンケート調査】【提言書】についてご紹介します。
【署名】
署名の呼びかけは2020年7月から始まり、約1年間の期間をかけネットや紙媒体にて行われ、合計47,403人の署名が集まりました。
署名の内容は次の2点を求めるものです。
ーーーーーーーーーー
- 児童養護施設や里親家庭に措置されている間に、
誰もが虐待による後遺症の治療を受けられる環境の整備を義務化すること
- 児童養護施設や里親家庭を措置解除されたあとでも、
必要に応じて十分なケアや治療を受ける機会を無償で提供すること
ーーーーーーーーーー
※署名サイト:http://chng.it/XGFRps7sPh
【アンケート調査】
署名活動と同時に、社会的養護経験者116名へのアンケート調査を実施しました。
その結果、保護期間中に精神的ケアを受けた割合が37%という回答となり、児童養護施設に入所する子どもの半数以上が虐待を受けている現状の中、子どもへの心理的ケアが行き届いていない現状が示唆されました。
【提言書】
アンケート調査を経て、複数の精神医療の専門家や児童養護施設職員、アフターケア団体職員との専門家会議を重ね、提言書をまとめました。
提言書には次の3点が盛り込まれています。
ーーーーーーーーー
- 施設等の養育職員及び里親に対するメンタルケア及び
トラウマインフォームドケアの研修を必須とすること。
- 施設等の養育職員及び里親の心理的安全性を確保する環境を整備すること。
- 措置解除後の社会的養護経験者がメンタルケアについていつでも相談でき、
かつ適切なケアや治療が受けられる体制を整備すること。
ーーーーーーーーー
※提言書は本記事の添付ファイルとしてダウンロードできます。
https://prtimes.jp/a/?f=d83554-20210719-6a9a68ff4db51ef6e6964850528fbf1c.pdf/
今後も、本活動におけるレポートを紹介してまいります!
■【施設・里親家庭で暮らす子ども・暮らしていた若者への心のケアの拡充を求めるプロジェクト】 について
発起人
山本 昌子 (ACHAプロジェクト代表)
プロジェクトメンバー
川瀬 信一 (一般社団法人子どもの声からはじめようプロジェクト代表理事)
高祖 常子 (認定特定非営利活動NPO法人児童虐待防止全国ネットワーク理事)
村田 早耶香 (認定特定非営利活動法人かものはしプロジェクト 共同創業者)
打田 郁恵 (認定特定非営利活動法人かものはしプロジェクト)
西坂 來人(THREEFLAGS-希望の狼煙-)
※紙媒体での署名では、生活クラブグループの皆様にご尽力いただきました。
(大臣に署名を渡すプロジェクトメンバー)
【発起人 山本のコメント】 (ACHAプロジェクト代表)
「虐待は保護されて終わりではありません。多くの子ども達が幼少期の虐待が原因となる後遺症を抱え大人になっても苦しんでいる現状があります。
子どもを傷つける行為がこの世界から無くなることを心より願っています。 」
※「ACHAプロジェクト」について